それアウトです!
態度
腕組みをしてふんぞり返り、部下に報告を促す
企業におけるコンプライアンス違反が頻繁に取り沙汰されている。
昨今、何気なく発した一言やしぐさがきっかけで大問題に発展するケースも少なくない。本コラムでは、つい言ってしまいがちなキーワードや態度から、なぜそれが「アウト」なのかを掘り下げよう。
- 腕組み
- 姿勢
- 表情
報告や相談で自分のデスクまで来た部下に対し、椅子にふんぞり返ったり、腕組みをしたりして話を聞いてはいないだろうか。無意識だとしても、相手の話を真摯に聞く姿勢ではない。
2024年9月号で取り上げた「メラビアンの法則」(コミュニケーションを図る際、相手に影響を与える割合)によると、表情やしぐさなどによる視覚情報は55%、聴覚情報は38%なのに対し、言語情報は7%しかない。視覚と聴覚を合わせた情報の影響力が90%以上を占めるという。
話す内容よりもしぐさや声の影響の方が大きく、丁寧な言葉を使っても態度が威圧的であれば、相手に伝わる印象は「威圧的な人」となる。しかも言葉と態度が一致しないと本音が分からず、相手は不安を抱く。
部下にとって威圧的な上司は近寄り難く、報告や相談があっても「今はやめておこう」「明日にしよう」と躊躇するかもしれない。相談内容が業務上重要事項の場合もある。価格交渉、納期、お客さまからの厳しい要求など、上司の意見を聞くべき事柄を相談できずに自己判断で進め、業務に支障が出る事態も起こり得る。
腕組みは腕で×を作って外界を遮断し、「話を聞きたくない」「聞かない」心理の表れともいわれる。無意識でもこういうしぐさが多いと、相手に話しにくさを感じさせる。自分が日ごろ無言でどんなメッセージを発しているか把握しておきたい。
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稲尾 和泉
クオレ・シー・キューブ 取締役2003年4月からクオレ・シー・キューブにてカウンセラーおよび研修講師。産業カウンセラー、キャリア・コンサルタント、精研式SCT(文章完成法テスト)修士、日本キャリア・カウンセリング学会会員。共著に『パワーハラスメント』(日本経済新聞出版)など