トレンドを読み解く今月の数字

ちまたには様々な数字があふれている。それらは時に大きな意味を持つ。
「数字」から世の中の事象を切り取ってみよう。

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8572万人

~宝くじ購入経験者の推計人口~

Number Of The Month

Font "DSEG" by Keshikan. SIL Open Font License 1.1

国民の娯楽として長年親しまれる宝くじは、正式名称を「(とう)せん金付証票(きんつきしょうひょう)」という。「せん」の字がひらがな表記なのは、くじを表す「籤」の字が常用漢字にないためだ。

くじの歴史は古く、約2000年前のローマ時代までさかのぼる。その後15世紀半ばのオランダで、現在の宝くじに近い富くじが発行された記録があるという。日本では寛永元年(1624年※1)、大阪にある箕面山瀧安寺の富くじが起源とされる。宝くじという名称になったのは1945年だ。終戦直後のインフレ対策として「政府第1回宝籤たからくじ」が1枚10円(現在の価値では約400円)で発売され、偽物が出るほどの人気を博した。当時の厳しい物資不足の状況を受け、1等には賞金10万円(現在の価値では約400万円)の他、純綿の生地が付いていた。

今回取り上げた8572万人という数字は、過去に一度でも宝くじを購入したことがある「宝くじ購入経験者」の推計人口だ。日本宝くじ協会が2022年に実施した調査(※2)によるもので、19年の前回調査より約684万人増加した。

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