トレンドを読み解く今月の数字

ちまたには様々な数字があふれている。それらは時に大きな意味を持つ。
「数字」から世の中の事象を切り取ってみよう。

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18.5

~女性研究者の割合~

Number Of The Month

Font "DSEG" by Keshikan. SIL Open Font License 1.1

今回取り上げるのは、日本における女性研究者の割合だ。「科学技術指標2025」(文部科学省)によると、2024年3月末の時点で女性研究者の割合は18.5%。この数字は国際的にも非常に低い水準だ。他国と比べると、ロシア38.8%、英国38.7%、スイス37.5%、スウェーデン34.6%、フランス29.7%(※1)とその差は歴然である。日本の男女合わせた研究者数自体は、科学技術指標における主要7カ国(日米独仏英中韓)中、第3位と世界でもトップクラスだが、女性研究者の割合が極めて低いのだ。

女性研究者の割合は、統計を開始した1981年の5.9%から緩やかながら増えている。だが、それを上回るペースで他国の割合が上昇しており、国際的には依然として低水準から抜け出せていない。企業に所属する割合が低いのも特徴だ。最も多い所属先は大学で29.2%、次いで公的機関21.6%、非営利団体17.1%と続き、企業への所属はわずか12.1%と1割をようやく超えた水準だ。

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